>昨日触れた「バル考」を書きたかったが、大阪W選挙の告示日が近いのでこちらを優先。
>「バル考」のキーワードとして「裏バル」「外バル」「場外バル」などを提示しておく。
と、書き残したのがW選挙前の昨年11月7日。
やっと「バル考」の本編を書くことができる・・・というかサボりにサボっていただけの話だが。
では昨年の「水辺バル」の主催者側スタッフでもあったこの僕が、問題点と今後の展望を含めて書いてみる。
「バル考」(バル考察)といっても、定義が共有しないと話がすれ違うので確認から。
バルとは・・・
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函館が発祥の「バルイベント」が全国に広がっている。スペインの立ち飲み居酒屋「バル」が集まる街角のように、はしご酒をしながら街歩きを楽しむ。数枚つづりの券を買い、1枚で飲み物1杯とつまみ(ピンチョス)が1皿楽しめる。中心市街地の活性化をめざす試みとして、この秋は毎週のようにどこかで開催された。
「朝日新聞」
http://mytown.asahi.com/hokkaido/news.php?k_id=01000501112050001
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以上のように、バルは函館が発祥とされているし事実そうである。
ではバルの目的と手段(手法)は・・・
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「バル街」
函館の旧市街である西部地区の個性的な町並みと飲食店という既存資源を活用し、新たなイベントを創出する。
・ 一冊3,000円(600円の券が5枚つづり)を前売りチケットとして販売し、参加者はこれを購入することで当該イベントへ参加する。
・ 参加者はチケットとともに渡されるバル街マップを基に、店を選択する。
・ 参加店は、チケット半券1枚で、ドリンク1杯と各店が趣向を凝らしたピンチョス(スペインのバルで出される、ひと口かふた口で食べられるおつまみのこと)を提供する。
・ 半券は1店で1枚限りの使用が原則であり、チケット1冊で5店のはしごをすることができる。
・ イベントにかかる経費はチケット収入の一部で賄い、行政等の補助金には依存しない持続可能な仕組みづくりを指向するとともに、参加者、参加店舗それぞれにメリットが生まれるシステムを構築。
「中小企業庁」
http://www.chusho.meti.go.jp/shogyo/shogyo/shoutengai77sen/idea/1hokkaido/2_hokkaido_02.html
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目的は「まちに存在する飲食店」を活用して「参加者、参加店舗それぞれにメリットが生まれるシステム」を構築する。
その手段は「つづりチケットとマップを販売して1チケットでドリンク&一品を提供する」ということになる。
まあ、これは中小企業庁の「まとめ」に過ぎないが・・・。
さて、その効果は・・・同じく中小企業庁の「まとめ」に依存して・・・。
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(1)西部地区のイメージ向上
函館の伝統をかたち作ってきたまちで、グラスをかたむける雰囲気と、それにふさわしい店が多数存在することを参加者が認識し、さらに、日常にない特別なコミュニティ空間が創出されることにより、当該地区の魅力の再発見につながった。
(2)参加店舗の認知度の向上(高いPR効果)
当該イベントを機会とし、各店舗において趣向を凝らしたピンチョスを提供するなどの経営努力の結果、新規顧客の確保や店舗のPR、リピーターの増加などに大きな効果が得られ、参加店のメリットが実感できるイベントとなっている。
(3)新たな観光資源の誕生
優れた企画力によるイベントそのものの魅力に加え、実行委員会の周到なパブリシティ戦略の成果により、わずか5回の実施にもかかわらず、その知名度は飛躍的に高まってきており、旅行エージェントが興味を示すなど、函館市の新たな観光資源として期待されている。
「中小企業庁」
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函館大学の教授にも助けてもらおう。
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函館バル街を研究する函館大の松下元則准教授はバルイベントの魅力について
(1)チケット制によるお得感
(2)1夜限りの非日常性
(3)1回では回りきれないため次回への参加意欲が高まる
(4)共通の目的を持った参加者同士でコミュニケーションが成立しやすい
――とし、「それぞれの街に合った工夫が必要」と話す。
「朝日新聞」
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では問題点や課題はないのか・・・あるらしいので、またまた引用。
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(1)組織体制の整備
補助金等に頼らない事業システムの構築を指向してきたため、経済的には自立できているが、事業運営についてはボランティアのマンパワーに頼るところが大きく、組織体制の整備が必要である。
(2)イベント回数の増加
現在、年2回(春、秋)のペースで実施しているが、回数の増加や通年化への移行について要望があり、検討が必要となっている。
(3)キャパシティの強化
平成18年4月開催の第5回には、50店が参加し、2,000人以上が参加(第1回は25店、400人)するまでに成長した。一方、店舗数に対し来店者数が多くなってきた(1店平均来客数200人超)ため、各店舗の対応能力が限界となってきており、魅力的な店舗の発掘や、イベント時間の延長、あるいは開催日の複数設定などの検討が必要となってきている(第5回では初の日曜日開催、午後2時から実施するなど改善に向けた取り組みは既に一部実施)。
「中小企業庁」
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観光資源とさえ言い切るだけに、バルの発展、強化についてのみ言及している。
では現場サイドはどうなのか、これも助けてもらう。
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一方で乱立ぶりを心配する声もある。福岡で昨年始まった「バルウォーク福岡」は参加店を厳選する。主催するNPO法人「イデア九州・アジア」の井手修身・理事長は「ピンチョスなどの質がばらついてしまう恐れがあり、『バル』を名乗る基準のようなものを設ける時期なのかもしれない」と感じている。函館バル街の深谷さんは「実行委の自分たちが一番に楽しむことが大切。『こんなにぎわい何年ぶり』と聞くとうれしくなります」と強調している。
「朝日新聞」
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乱立と多開催、クオリティ(CS)、バル基準についての言及はなるほど現場サイドの声か。
さらに現場の声を拾う。
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エリアマネジメントの第一歩としてのバル
中心市街地の活性化が叫ばれ出して約15年、全国の様々な地区で、関係者の方々の献身的な活動や事業が展開されていますが、数地区の成功例を除いて、なかなか次の一歩が見えないのが現状です。
伊丹では、「まちなかバル」という年2回のイベントですが、この活動のプロセスを通じて、店主、市民、NPO、商工会議所、行政等の方々が、本気で膝を交えて「信頼による人と人のつながり」を築いていっておられるのを、ヒシヒシと感じています。
今後、このような地域でのコミュニケーションを大切にした活動を通じて、各地区で、「訪れてみたい」、「店を出してみたい」、「住んでみたい」という地域ブランド力を高めていくための(1)組織運営、(2)デザイン、(3)プロモーション、(4)地域経済によるエリアマネジメントが芽生えていくと考えます。
「アルパック」
http://www.arpak.co.jp/nl/169/169_6.html
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バル関係でよく話しをするアルパックの中塚氏のレポートである。文字にすると遠慮気味かもと思ったりするが、それは余談。
引用ばかりで、お腹一杯。だからどうなの?が欠落したダメ論文を見せ付けても仕方が無い。
長文御免で、さらに駄文を紡ぐ。
まず目的は「街」という資産、資源を活かすことにある。
活かすということは「死に体」の前提があるのかどうかは不明だが、大前提には「街」があることになる。
街とは当然に住宅街の「街」ではなく、飲食店などが集まった「街」である必要がある。
その街を活性化するためのイベントであることは間違いがない。
先般、大阪府や市の後援で開催した水辺バルにしても、大阪が「水辺の街」であるという資源を活用して再認識してもらうことが主眼であった。
であれば、その手法は「バル」である必要はない。バルはひとつの手段であることに気づく。
だからこそ、この「バル」の手法(チケット制などのルール)は公開され、オープンソースになって誰でも堂々と真似ることができる。
それは博多の「ふくや」の創業者が辛子明太子のレシピを公開して、博多名物にした精神と同じである・・・のか。
そこで取り上げたいのが、バル開催が「事業系」なのか、それ以外なのかということである。
「事業系」に呼応するふさわしい言葉が見つからないが、便宜上「市民系(NPO系)」とする。
発祥の函館や「まちなかバル」は「市民系」にカテゴライズされるだろう。
ただ、「市民系」とはいえ、主催は飲食店という事業者であるので、純粋な意味で「市民系」とは言いがたいが、営利企業がが主催するものと区別するために使用する。
また、「市民系」といえども、行政の補助金や助成金が原資になっているものも多い。
水辺バルも本体は行政からの援助があって開催されている。
であるので、市民系が良くて、事業系良くないというものではない。
そもそも、運営主体の違いに過ぎないし、経済的にも組織的にも自立しないとイベントは継続しない。
その部分をアウトソーシングしていると考えれば何も問題はない。
もし問題があるとすればその精神であろう。
目的が「街」や「店」の活性化や、参加者と店、店と店、参加者と参加者のコミュニケーションではなく、単純に営利目的であることだ。
次に、問題点や課題の検証をする。
まず参加店舗側の問題。
バルはバルメニューというプレミアム感のあるメニューが提供されることが必要である。
これがバル全体のクオリティという言葉で現れる。
メニューノクオリティは当然として、主催者側として怖いのが品切れ。
バルの知名度が上昇するにつれて早々に品切れする店が続出することが出てきた。
水辺バルでも特に福島エリアではこれで相当に混乱して、迷惑を掛けた。
これは販売チケットとバルメニューの数を合わせる作業をしていないことが原因である。
単純に参加店舗で10枚のチケットを販売するとすると、10枚×5チケットとなり一店舗あたり50食の準備が必須となる。
さらに当日券や予約券といった店舗を介在しないチケットの発売枚数を計算すると、その分だけの準備が必須となる。
これは業態や店舗の規模にも拠るので、大型店舗が吸収することもできるが、それにしたとしてもバルメニューの提供総数の確認は必要だろう。
もし、提供数以上にチケットを販売しているのなら、それは詐欺に近い。
最初から「あとバル」用にしか使えないチケットを販売しているに過ぎない。
混乱や誤解が生じる前にその旨、チケットに明示しておく必要があるだろう。
言い訳になるが、水辺バルは広域開催なので、チケットの偏りが予測しにくいかったのである。
当然、言い訳である。文頭に書いてある。
また、参加店舗に「バル席」の確保を確認しておく必要がある。
バル当日に団体客や、予約が発生する場合もある。
これは参加店舗の考え方にもよるが、無理をして利益率の低いバル客を相手にするより、プロパーの客を優先することも十分理解できることである。
また、バルメニューを一般客向けに提供することも問題がある。
バル当日はバルチケットを持った人だけに与えられたある意味お祭りでもある。
しかし、昨今のバルでは一般客にも現金でバルメニューを提供する店が散見された。
これは、客のニーズもあるがバルの換金システムに課題があるといえよう。
まずバルの基本システムとして前売り600円のチケットを店舗側が回収した場合20%を引かれた500円で換金することになっている。
これは当日券として700円で販売されたチケットも同様である(500円換金)
であれば、店舗側としてはバルチケットが無い客(一般客あるいはバルチケット使い切り)に700円の現金でバルメニューを販売した方が「おいしい」のである。
換金率(ピンハネ率)が20%より高いシステムなら、なおさらそう考えるのが経営者といえるのかもしれない。
しかし、その換金率が運営側の利益、つまり運営費となるのである。
これがないと、運営の継続が不可能になる。
であるので、本来のバル参加者の契約書には、バルメニューの提供についてのことが書かれている。
ある意味、契約違反なのであるが、それをやればやるほど、客にも喜ばれその店舗の一人勝ちになるのも事実なのである。
その裏側には正規にバルチケットを買った人がチケットを使えずになることや、他のルールを守っている店舗にしわ寄せが来ることになる。
では店舗がすべて悪いのかといえば、そうとも言えない。
本来、客に喜んでもらおうと大量に用意したバルメニューが余れば大変なことになるからである。
それは飲食業が水商売と呼ばれる所以でもあるところだろう。
さて、枝葉な話になったので話を本題に戻そう。まだ続くのである。
本来の目的は「街」と「店」と「人」を活かして非日常のお祭り感であった。
であれば、参加店以外の店舗は蚊帳の外に置かれても当然なのだろうか。
否である。
その日は祭りである。協力して街を盛り上げることも飲食外の構成員として役割であろう。
これは逆を考えると簡単である。
「当店はバルに参加していません」
「バルメニューは取り扱っていません」
などと、書かれた店は何か違和感を感じるのは当然だろう。
であれば、この人たちも巻き込むのが本来の目的ではないだろうか。
で、ここでやっとこさ「裏バル」「外バル」「場外バル」のキーワードが出てくるのだ。
実はこの話を「市民系バル」のスタッフと話をしていたときに、その方もまったく同じことを考えていたのだ。
結局のところ、バルを主催した側の人間はここに行き着くのだろう。
そして、言葉も決まった。
「プラバル」・・・「プラネットバル」の略、つまり「衛星バル」という意味だ。
まあ、これは「協賛バル」でも「協力バル」でもどんな名前でもいいのである。
趣旨に賛同した店舗が増えることは、店舗側、客側にとっても喜ばしいことである。
当然、バルチケットの取り扱いはできないが、現金でバルメニューを提供することは可能であろう。
主催者としては痛し痒しなところもあるが、これは本来の目的に合致したところである。
提案としては、千円程度の協賛金をいただいて、店舗名だけをマップに掲載して参加店と協賛店との差別化を図ることもできるだろう。
市民系バルなら協賛金よりも、協賛してもらうことに意義があると思うかもしれない。
今後のバルの展望はそこにあると思っている。
以上、相当な分量だが中身軽薄な「バル考」であった。
この理念に基づいて、「地獄谷バル」の開催を現在地獄谷の各店舗で模索中であることを記しておく。
開催は今年の夏ごろを予定している。
「地獄の夏祭り」「地獄谷祭」「地獄祭」「大地獄谷祭」・・・どんな名前にしようか。
最後に函館バル街の深谷さんの言葉を再掲する
「実行委の自分たちが一番に楽しむことが大切。『こんなにぎわい何年ぶり』と聞くとうれしくなります」と強調している。
ワオワオ!
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